NEW TRADITIONALが取り組んできた調査・会議、制作、イベント開催などのドキュメント。
2023.3.24 (fri)
福祉×伝統工芸のものづくりを展開していくために、これまで分野を超えた出会いから活動を広げてきたニュートラ。2022年度はさらに、美術系大学や、伝統工芸・伝統産業に関わるミュージアムなど...
福祉×伝統工芸のものづくりを展開していくために、これまで分野を超えた出会いから活動を広げてきたニュートラ。2022年度はさらに、美術系大学や、伝統工芸・伝統産業に関わるミュージアムなどとの協働がスタートした。大座談会では、まず、今年度の取り組みを振り返った。話題は、ニュートラ展で展示したものが生まれた背景、ニュートラの学校を開校したこと、京都市立芸術大学とたんぽぽの家、Good Job!センター香芝のメンバーとの民具を使ったワークショップや茶会の様子について。また、視覚障害のある人とともに触覚でニュートラを鑑賞した体験、工芸を扱うミュージアムを多様な人にひらいていく話など。なかでも、ものをつくるときの身体や感覚、触覚についてゲストそれぞれの立場から関心が寄せられ、ディスカッションのひとつのトピックとなった。ものをつくり、伝え、楽しむまでのさまざまな過程に関わる人たちの協力によって、ニュートラが広がり、深まっていくことを感じる会だった。
ゲスト:
安藤隆一郎(身体0ベース運用法/京都市立芸術大学染織専攻講師)、岩城鮎美(多治見市美濃焼ミュージアム学芸員)、光島貴之(美術家/鍼灸師)、森野彰人(京都市立芸術大学陶磁器専攻教授)、山崎伸吾(京都伝統産業ミュージアムチーフディレクター)
2022.07.15 (fri) ~ 2022.07.31 (sun)
伝統工芸・伝統産業などに関わるミュージアムでの、障害者等のアクセシビリティと教育普及プログラムの現状について、アンケート調査を行った。対象は、国立の美術館・博物館から、素材や製法...
伝統工芸・伝統産業などに関わるミュージアムでの、障害者等のアクセシビリティと教育普及プログラムの現状について、アンケート調査を行った。対象は、国立の美術館・博物館から、素材や製法に特化した比較的小規模なミュージアムまで400件あまり。多様な人が訪れることができるよう施設のアクセシビリティを高める上で、予算や人員の不足が共通課題として挙げられた。それでも規模にかかわらず、ものづくり体験のイベントや講座、出前授業や校外学習の受け入れなどを積極的に行っている施設も多く見られた。また、観るだけではなく、直接手に取って鑑賞するなど、ものづくりを身近に感じられるような取り組みも複数あった。ミュージアムがひらかれた場であるためには、ボランティアや学校など、地域の資源との連携も欠かせないことをあらためて確認した。
対象:伝統工芸・伝統産業などに関わる美術館・博物館など
アンケート送付件数:403件(Googleフォーム、メールおよび郵送にて実施)
回答件数:107件(回答率26.5%)
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2022.09.16 (fri) , 09.22 (thu) , 12.01 (thu) , 12.23 (fri) , 2023.01.23 (mon)
伝統工芸・伝統産業等にかかわるミュージアムでの障害者等のアクセシビリティと教育普及プログラムの現状に関するアンケート調査結果を照査した。そのなかから、先進的な取り組みを行い、なお...
伝統工芸・伝統産業等にかかわるミュージアムでの障害者等のアクセシビリティと教育普及プログラムの現状に関するアンケート調査結果を照査した。そのなかから、先進的な取り組みを行い、なおかつNEW TRADITINOAL事業と連携したプログラム開発について、連携・協力可能と回答を寄せていただいた施設を中心に、5ヵ所を選出。ヒアリングを行った。選出にあたっては、ミュージアムの規模、公立と私設、分野の違いなど多様性も考慮した。ヒアリングの結果、それぞれ独自に工夫した、五感に訴えるプログラムを行っていること、ミュージアムの規模によって教育普及の研修を受ける機会が異なるため、小規模な施設ではその機会が限られてしまうこと、公立の施設では、行政職員が出向したり、学校の教員が一定期間、ミュージアムで学校向けの教育普及を担当したりするケースが多いことなどがうかがえた。
ヒアリング調査先
①九州国立博物館(福岡)
②多治見市美濃焼ミュージアム(岐阜)
③さいたま市岩槻人形博物館(埼玉)
④木組み博物館(東京)
⑤京都伝統産業ミュージアム(京都)
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2022.12.17 (sat) , 2023.03.18 (sat) , 03.28 (tue)
伝統工芸・伝統産業などに関わるミュージアムへ、障害のある人や高齢者、子どもや外国人など、多様な人が訪れる契機となるようなプログラムを開発・実施。ミュージアム職員とともに、地元にあ...
伝統工芸・伝統産業などに関わるミュージアムへ、障害のある人や高齢者、子どもや外国人など、多様な人が訪れる契機となるようなプログラムを開発・実施。ミュージアム職員とともに、地元にある素材を調査し、デザイナーや地域の美術系大学、伝統産業に従事するつくり手、福祉施設や障害者芸術文化活動普及支援事業の支援センターにも協力を仰いだ。プログラムのなかでは、各地の文化や歴史を学ぶ時間をもつことで、その地域でしかできない体験を提供することにつながった。多様な人にひらかれたミュージアムが、ニュートラプロジェクトを広めていくための拠点のひとつになり得ると期待している。
「浮造りで磨く木のプレート」
デモンストレーター:たむちゃん&まっつん(Good Job!センター香芝)
会場:京都伝統産業ミュージアム(京都府)
「CLAY WORKS 原土から砕いて染める:美濃地方の土をあじわい、オリジナルの陶土バッグをつくろう!」*事情により開催中止
ファシリテーター:高橋孝治(デザイナー)
会場:多治見市美濃焼ミュージアム(岐阜県)
「大極門を復原した木材にふれる“たたいて みがいて つくる”木工ワークショップ」
講師:酒井義夫(ろくろ舎主代表/木地師)
会場:平城宮跡歴史公園(奈良県)
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photo: Natsumi Kinugasa
2022.4.28 (thu) , 09.08 (thu) , 10.26 (tue)
伝統こけしや郷土玩具の研究と新しい創作玩具を提案するドンタク玩具社の軸原ヨウスケさんとともに、福祉とこけしをテーマに交流した。レクチャーでは、東北地方でこけしが誕生した由来や、各...
伝統こけしや郷土玩具の研究と新しい創作玩具を提案するドンタク玩具社の軸原ヨウスケさんとともに、福祉とこけしをテーマに交流した。レクチャーでは、東北地方でこけしが誕生した由来や、各産地で伝統的に制作されるこけしの系譜、木地のつくり方や図柄の描き方、制作工程や使用される素材などについてお聞きした。ワークショップでは、「自分の幼少期をこけしで表現する」をテーマに絵付けを実施。個々の筆の置き方や書き方の違いを体験した。また、ワークショップを経てオリジナルの形状で人形木地を制作し、障害のあるメンバーのアイデア、表現をあわせて絵付けしたこけしを展示・発表した。
監修:軸原ヨウスケ(ドンタク玩具社)
制作協力:工房アップル・ジャック
制作:Good Job!センター香芝
助成:日本財団「障害のある人の表現と伝統工芸の発展と仕事づくり」
photo: Yuta Togo
2022.06.03 (fri) ~ 12.21 (wed)
福井県で活動するろくろ舎の木地師・酒井義夫さんとともに、2021年から試行してきた木工の取り組みを「たたいて みがいて つくる木の仕事シリーズ」として商品化した。奈良県内の木工家や材...
福井県で活動するろくろ舎の木地師・酒井義夫さんとともに、2021年から試行してきた木工の取り組みを「たたいて みがいて つくる木の仕事シリーズ」として商品化した。奈良県内の木工家や材木メーカーなどと協働し、Good Job!センター香芝のメンバーと、木工の知識や技術、制作設備などがない環境で木工の可能性を追求。打刻と浮造りという手法を用いた木のスツールと食器プレートをリリースした。さらに、奈良県内で藍の栽培から染色を行う染色家とともに、食器プレートに藍染めを施したシリーズも開発。展示会や見本市に出展し、販売と受注も行った。
クリエイティブディレクション:酒井義夫(ろくろ舎)
制作協力:渡邊崇(MoonRounds)、株式会社徳田銘木、小田大空(Indido Classic)
プロデュース:藤井克英(Good Job!センター香芝 企画製造ディレクター)
企画・製造・販売:Good Job!センター香芝
助成:日本財団「障害のある人の表現と伝統工芸の発展と仕事づくり」
photo: Takeshi Dodo
2022.06.17 (fri)
沖縄で琉球張り子を制作する玩具ロードワークスの豊永盛人さんをGood Job!センター香芝(以下、GJ!センター)へお招きし、交流した。歴史や伝統のルーツを踏まえつつ、遊び心を加えるようなも...
沖縄で琉球張り子を制作する玩具ロードワークスの豊永盛人さんをGood Job!センター香芝(以下、GJ!センター)へお招きし、交流した。歴史や伝統のルーツを踏まえつつ、遊び心を加えるようなものづくりの姿勢、手仕事の振れ幅による表現の楽しさなどにスタッフやメンバーも共感。また、GJ!センターで展開している張り子を見ていただき、原材料や道具の仕入れ先、自然素材の取り扱い方、原型制作や絵付けの表現方法などについて助言を受けた。豊永さんからのアドバイスをもとに、GJ!センターで製作する2023年の干支の装飾では、自然木を使用したり、張り子の原材料や道具の仕入れなどが見直されたりした。
講師:豊永盛人(玩具ロードワークス)
助成:日本財団「障害のある人の表現と伝統工芸の発展と仕事づくり」
2022.06.23 (thu) ~ 12.15 (thu)
無色透明でゆらぎのある形をしたガラスに、絹糸を通したネックレスを創作。絹糸の繊細さや美しさを際立たせた。あわせて、ニュートラのスタッフやGood Job!センター香芝のメンバーでジュエリー...
無色透明でゆらぎのある形をしたガラスに、絹糸を通したネックレスを創作。絹糸の繊細さや美しさを際立たせた。あわせて、ニュートラのスタッフやGood Job!センター香芝のメンバーでジュエリーについて学んだ。海外では戦火でも持ち運べる「財産」としてのジュエリーが発展した一方、日本では帯留めやかんざしのように「機能」が装飾としての美しさと結びついている点が特徴だということ。井澤さんが専門とする「コンテンポラリージュエリー」と呼ばれ、より自己表現に近いジュエリーの実践についても話を聞き、メンバーの作品もコンテンポラリージュエリーになるのでは、とニュートラの活動にもヒントを得た。
ジュエリー制作協力:井澤葉子
助成:日本財団「障害のある人の表現と伝統工芸の発展と仕事づくり」
photo: Natsumi Kinugasa
2022.07.05 (tue) ~ 12.15 (thu)
竹をものづくりの素材として用いるとき、端材として廃棄されてしまうことの多い節。京都で竹工芸を扱う高野竹工の協力のもと、その節に箔押しを施したブローチを制作した。また、京都系雑貨ユ...
竹をものづくりの素材として用いるとき、端材として廃棄されてしまうことの多い節。京都で竹工芸を扱う高野竹工の協力のもと、その節に箔押しを施したブローチを制作した。また、京都系雑貨ユニットとして活動する「POP.POP.POP」が、このブローチと異素材とを組み合わせた商品を試作。藍染めされた生地を夜空に、丸い竹の節を月に見立て、バッグとブローチをつくった。
協力:高野竹工株式会社
制作協力:POP. POP.POP
助成:日本財団「障害のある人の表現と伝統工芸の発展と仕事づくり」
photo: Natsumi Kinugasa
2023.01.25 (wed)
愛知県常滑市で、自然釉を施し薪窯で焼成した陶芸作品を制作している、陶芸家の鯉江明さんの工房を訪問。薪で作品を焼成したときに出る灰を精製し、釉薬をつくる制作プロセスなどを見学した。...
愛知県常滑市で、自然釉を施し薪窯で焼成した陶芸作品を制作している、陶芸家の鯉江明さんの工房を訪問。薪で作品を焼成したときに出る灰を精製し、釉薬をつくる制作プロセスなどを見学した。薪を焼成した灰にはさまざまな成分が含まれており、灰を濾過する精製段階に応じて、粒度の粗いものは陶土と混ぜて器生地の質感を出す素材になり、細かなものは釉薬として器の表面装飾に用いるなど、灰から抽出される成分によって、用途を変えて作品が制作されていることを学んだ。また、灰には漆喰のような塗り物に活用できる成分も含まれているため、陶芸以外の制作素材として活用できるのではないかといったアイデアも生まれた。
講師:鯉江明(陶芸家)
協力:高橋孝治(デザイナー)
助成:日本財団「障害のある人の表現と伝統工芸の発展と仕事づくり」
2022.06.18 (sat) ~ 06.19 (sun)
沖縄県那覇市の玩具ロードワークスが手がける張り子などの商品を展示・販売した。Good Job!センター香芝(以下、GJ!センター)で製作している定番商品のグッドドッグ張り子の誕生のきっかけの...
沖縄県那覇市の玩具ロードワークスが手がける張り子などの商品を展示・販売した。Good Job!センター香芝(以下、GJ!センター)で製作している定番商品のグッドドッグ張り子の誕生のきっかけのひとつとなったのが、ロードワークスとの出会い。会期中には、主宰の豊永盛人さんから張り子やものづくりに関する話を聞くトークイベントや、張り子の絵付け体験会を行った。今回のために制作された鹿の張り子、お面やカルタが並び、会場のGJ!センターをにぎやかに彩った。ちなみに、ロードワークスという屋号には、壊しながらつくり替えていく「道路工事」や「作品(ワーク)」といった意味合いが込められている。
助成:日本財団「障害のある人の表現と伝統工芸の発展と仕事づくり」
2022.11.03 (thu) ~ 11.06 (sun)
「福祉と伝統のものづくりの可能性」をテーマに、これまでのニュートラの実験と実践を紹介する展覧会を開催。バイヤーの山田遊さん率いる渋谷のmethodにて、実例や各地での取り組みを展示した...
「福祉と伝統のものづくりの可能性」をテーマに、これまでのニュートラの実験と実践を紹介する展覧会を開催。バイヤーの山田遊さん率いる渋谷のmethodにて、実例や各地での取り組みを展示した。ものだけではなく、ものづくりのプロセスやこれまでの議論、メッセージを見せる空間もあり、来場者がプロジェクトに関わったスタッフと対話を通して鑑賞できる機会をつくった。東京ではじめての展示となり、近郊の福祉、ものづくり、デザイン関係者が来場。会期中に講座シリーズ「ニュートラの学校」も開催し、ものと向き合うこと、これからのものづくりから見える豊かな生活文化について語り合った。
会場:(PLACE)by method、CIRCLE(東京都)
主催:一般財団法人たんぽぽの家
協力:社会福祉法人わたぼうしの会、method Inc.
助成:日本財団「障害のある人の表現と伝統工芸の発展と仕事づくり」
photo: Madoka Akiyama
2022.12.15 (thu) ~ 12.25 (sun)
東京に続き、ニュートラの展覧会を京都で実施した。東京展で展示した内容に加え、京都で実践してきた竹工芸や再生プラスチックの活用を模索する取り組みなどを追加。会場の京都伝統産業ミュー...
東京に続き、ニュートラの展覧会を京都で実施した。東京展で展示した内容に加え、京都で実践してきた竹工芸や再生プラスチックの活用を模索する取り組みなどを追加。会場の京都伝統産業ミュージアムに来場する、京都の伝統工芸に関心のある人たちへ活動を紹介する機会にもなった。また、これから福祉とものづくりに取り組みたいという人や団体と出会ったり、会場では販売可能なプロダクトもあったため、実際に買い手から、どんな場面で使いたいかなども直接聞いたりすることができた。東京展と同様に「ニュートラの学校」を同時開講し、茶会や身体ワークショップ、多様な鑑賞プログラムなど、体験型のイベントも開催した。
会場:京都伝統産業ミュージアム(京都府)
主催:一般財団法人たんぽぽの家
共催:株式会社京都産業振興センター
協力:社会福祉法人わたぼうしの会
助成:日本財団「障害のある人の表現と伝統工芸の発展と仕事づくり」
photo: Natsumi Kinugasa
2022.10.07 (fri) ~ 10.09 (sun) , 2023.02.08 (wed) ~ 02.12 (sun)
福井県で開催されている工房見学イベント「RENEW」にあわせて開催された、「まち/ひと/しごと -Localism Expo Fukui-」に出展した。昨年度からろくろ舎の酒井義夫さんと試行錯誤を重ねてきた...
福井県で開催されている工房見学イベント「RENEW」にあわせて開催された、「まち/ひと/しごと -Localism Expo Fukui-」に出展した。昨年度からろくろ舎の酒井義夫さんと試行錯誤を重ねてきた木工製品「たたいて みがいて つくる木のシリーズ」を初披露。展示・販売を行った。Good Job!センター香芝のメンバーやスタッフが製品の紹介をし、来場した全国の産地で活動する人たちと交流できたほか、会期中は「福祉×ものづくり」をテーマにしたトークに登壇した。また、工芸の既成概念や枠組みを押し広げ、未来の工芸のあり方を追求する展覧会「NEW CRAFTY 進化/新化/深化する工芸」にも出展し、ニュートラの取り組みを広く発信した。
2023.01.15 (sun) ~ 2023.03.31 (fri)
台湾、ベトナム、イギリスの3ヵ国で、ニュートラでこれまでつくってきた商品を販売。sandwishes studio(台湾)、Tohe(ベトナム)、JAPAN HOUSE LONDON(イギリス)の協力のもと、価格設定や...
台湾、ベトナム、イギリスの3ヵ国で、ニュートラでこれまでつくってきた商品を販売。sandwishes studio(台湾)、Tohe(ベトナム)、JAPAN HOUSE LONDON(イギリス)の協力のもと、価格設定やデザインなど、各国で商品がどのように受け入れられるかを、各団体のスタッフに調査依頼した。行政や企業と協働したデザイン・アートプロジェクトを通して、多様な人の社会参加のきっかけをつくるsandwishes studio、子どもたちとのアートプログラムを運営し、子どもたちとの活動から生まれたアート作品をポップなデザインで商品化しているTohe、日本文化を発信するために政府が設置した対外発信拠点であるJAPAN HOUSE LONDON。団体の規模や国の経済的な状況も異なるが、地域で暮らす人や観光でその地を訪れた人にもニュートラを届けられるよう、各団体それぞれが、展示方法やSNSでの発信を工夫してくれた。また、Toheのスタッフによるベトナムの工芸品についてのレクチャーをオンラインで行い、海外での伝統的なものづくりについて学ぶ時間も設けた。
助成:日本財団「障害のある人の表現と伝統工芸の発展と仕事づくり」
2022.10.01 (sat) ~ 10.15 (sat)
京都の書店・誠光社にて実施。書籍『OKAIKOSAN––お蚕さんと過ごす1年間』をはじめ、都甲ユウタさんによる写真、お蚕さんの糞や食べた後に残った桑の葉のがく、メンバーによるマンガ「どきどき...
京都の書店・誠光社にて実施。書籍『OKAIKOSAN––お蚕さんと過ごす1年間』をはじめ、都甲ユウタさんによる写真、お蚕さんの糞や食べた後に残った桑の葉のがく、メンバーによるマンガ「どきどきお蚕さん」、自分たちで挽いた糸なども展示した。今回の展示にあわせて、デザイナーの長岡綾子さんによるディレクションのもと、「KOISHIMORI」と「KOISHIMARU」という平城京の土を使い焼いた人形なども新しく制作。「KOISHIMORI」は、六方向から中心に向かって絹糸をかけて結び、「KOISHIMARU」は、小石丸の繭の形をイメージし、粘土状の土をこねて成形し、素焼きで仕上げた。トークイベントでは、福知山市内や京都市内、奈良市内などから訪れた人たちとともに、あたたかな雰囲気のなかで話や交流を楽しんだ。
『OKAIKOSAN––お蚕さんと過ごす1年間』
発行:社会福祉法人わたぼうしの会 Good Job!センター香芝
編著者:松本綾、森下静香
撮影:都甲ユウタ
イラスト:花谷龍介
装本:長岡綾子
2022.09.26 (mon) , 09.28 (wed) , 09.29 (thu)
奈良を拠点とし、これからの生き方を考え、未来へのアクションを後押しする。そのような、地域に根ざした文化や資源を読み込み、自分も他者も豊かに働き、生きることのできる社会に向けた学び...
奈良を拠点とし、これからの生き方を考え、未来へのアクションを後押しする。そのような、地域に根ざした文化や資源を読み込み、自分も他者も豊かに働き、生きることのできる社会に向けた学び合いの場をつくる3人を迎え、キックオフとして実施。講師それぞれのキャリアや、学ぶ場へ込めた想い、これからの地域づくりについて聞き、語り合う場となった。SDGsや地域創生、起業、ローカルだからこその可能性を支援する「BONCHI」の取り組み、アートを通して生きる技術を学ぶ「CHISOU」、中山間地域の過疎の問題を逆転させ、人が訪れる地域を築く「オフィスキャンプ東吉野」。これらの事例は、人が出会い学び合う場をつくることがこれからの奈良を変え、そしてその発信が、全国的に見ても面白い、奈良の新しい可能性を生みだしていくのだと感じさせてくれた。
Vol.01 講師:坂本大祐(奥大和クリエイティブスクール企画/合同会社オフィスキャンプ 代表社員)
Vol.02 講師:西尾咲子(奈良県立大学「実践型アートマネジメント人材育成プログラム CHISOU」プログラムマネージャー)
Vol.03 講師:中島章(一般社団法人TOMOSU 代表理事/創業支援施設BONCHI)
2022.10.22 (sat) , 10.23 (sun) , 11.12 (sat) , 11.13 (sun) , 12.10 (sat)
ニュートラの学校は「福祉の課題から考えるコース」と「これからの伝統を考えるコース」の2つに分けて開校。現場の課題やニーズを掬い上げ、新しい可能性をひらいてきた人たちの実践から、会場...
ニュートラの学校は「福祉の課題から考えるコース」と「これからの伝統を考えるコース」の2つに分けて開校。現場の課題やニーズを掬い上げ、新しい可能性をひらいてきた人たちの実践から、会場参加とオンライン視聴で学び合った。ものづくりの幅を広げる、活動や商品を社会に発信し価値を伝えていく、異なる分野の人とつながるといった視点から、福祉のものづくりがより魅力的になることを目指したテーマを設定。ものづくりに取り組むなかで、何を価値ととらえるか、その価値をどう共有するのか、参加者が自分の実践に引き寄せながら考えた。講義の後には、参加者自身の活動紹介や計画・構想を聞き、交流の時間をもった。
「素材へのアプローチ」
会場:Good Job!センター香芝(奈良県)
講師:木下浩佑(MTRL / FabCafe Kyoto マーケティング&プロデュース)、藤井克英(Good Job!センター香芝 企画製造ディレクター)
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「販路の開拓」
会場:Good Job!センター香芝(奈良県)
講師:前川雄一、前川亜希子(HUMORABO)
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「価値の伝えかた」
会場:Good Job!センター香芝(奈良県)
講師:多田智美(編集者/株式会社MUESUM代表/株式会社どく社共同代表)、高橋利明(建築家/うだつ上がる店主)
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「デザイナーのかかわり」
会場:Good Job!センター香芝(奈良県)
講師:高橋孝治(デザイナー)、川﨑富美(デザイナー)
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「労働と対価」
会場:Good Job!センター香芝(奈良県)
講師:石丸徹郎(株式会社フォーオールプロダクト(ミナトマチファクトリー 代表取締役)、高野賢二(NPO法人La Mano クラフト工房La Mano施設長)
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2022.11.04 (fri) , 11.05 (sat) , 12.17 (sat) , 12.20 (tue) , 12.21 (wed)
ニュートラの学校「これからの伝統を考えるコース」では、価値観の多様化や自然環境も含めた社会の大きな変化のなかで、生活に必要とされる伝統工芸やものづくりは何かについて考えるプログラ...
ニュートラの学校「これからの伝統を考えるコース」では、価値観の多様化や自然環境も含めた社会の大きな変化のなかで、生活に必要とされる伝統工芸やものづくりは何かについて考えるプログラムを実施。つくり手や使い手、環境、素材、持続性などさまざまな視点から、これからの伝統やものづくりのあり方、暮らしを提案している講師を迎え、参加者とともに議論を行った。土地のもつ魅力に目を向け、そこにある価値をものに反映していくこと、ものを売る前に価値を伝え興味をもってもらうこと、また郷土玩具と福祉の共通性を探ったほか、資源循環のあり方、そして文化的風土とものの関係など、ものづくりの周辺や歴史にあらためて気づく機会となった。
「フィールドワークとデザイン」
会場:(PLACE)by method(東京都)
講師:𠮷田勝信(デザイナー)
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「ものを買う動機」
会場:(PLACE)by method(東京都)
講師:山田遊(株式会社メソッド代表取締役)
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「福祉と玩具」
会場:京都伝統産業ミュージアム(京都府)
講師:軸原ヨウスケ(デザイナー/COCHAE/ドンタク玩具社)
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「循環・再生と伝統」
会場:京都伝統産業ミュージアム(京都府)
講師:本間智希(建築史家/北山舎代表)、矢津吉隆(美術家/kumagusuku代表/副産物産店共同代表)
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特別編「道具と伝承」
会場:京都伝統産業ミュージアム(京都府)
講師:塩瀬隆之(京都大学総合博物館准教授)
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photo: Madoka Akiyama
2022.12.16 (fri) , 12.17 (sat) , 12.18 (sun) , 12.21 (wed) , 12.24 (sat)
子どもから大人まで、ニュートラを知ってもらう機会をつくることを目指し、ニュートラ展 in 京都にあわせて行った。実際にものをつくったり展示されているものを触ったり、身体を動かしてみた...
子どもから大人まで、ニュートラを知ってもらう機会をつくることを目指し、ニュートラ展 in 京都にあわせて行った。実際にものをつくったり展示されているものを触ったり、身体を動かしてみたり。障害のある人がつくった作品が飾られた空間のなかでお茶とお菓子を囲んで、出会いのひとときを楽しむような時間も設けた。ものをつくること、使うこと、愛でること、ものをつくるときの身体。参加者の興味・関心とニュートラとの接点が、対話から浮かび上がってくるようだった。
「ニュートラ対話鑑賞」
ナビゲーター:光島貴之(美術家/鍼灸師)
「浮造りで磨く木のプレート」
デモンストレーター:たむちゃん&まっつん(Good Job!センター香芝)
「自分のルーツから模様を考えるー棒人形とこけしのワークショップー」
講師:軸原ヨウスケ(デザイナー/COCHAE/ドンタク玩具社)
「0GYMで身体感覚を捉え直す」
講師:安藤隆一郎(身体0ベース運用法/京都市立芸術大学染織専攻講師)
「クリスマス茶会」
監修:森野彰人(京都市立芸術大学陶磁器専攻教授)
photo: Natsumi Kinugasa
2022.10.27 (thu) , 12.09 (fri)
美術系大学の学生や教員と障害のある人が、たんぽぽの家と京都市立芸術大学を行き来しながら交流した。協力いただいたのは、身体とものとの関わりから生まれる身体感覚機能を0から見直し、人間...
美術系大学の学生や教員と障害のある人が、たんぽぽの家と京都市立芸術大学を行き来しながら交流した。協力いただいたのは、身体とものとの関わりから生まれる身体感覚機能を0から見直し、人間本来の身体性を取り戻す実践「身体0ベース運用法」を展開している安藤隆一郎さん。障害のあるメンバーとワークショップをしながら、ものづくりをする身体そのものの可能性を探った。初回は、身体の一部を長い棒などで固定したまま、歩く・座る・寝転ぶといった日常の動作をやってみるところから。続く2回目のワークショップは、「運ぶ」をテーマに開催。安藤さんが収集している昔の民具を身につけて、切り株や水を運びながら大学の敷地内を歩きまわり、普段とは違う身体の使い方から自分の感覚を見直していった。ワークショップには普段ものづくりや絵画制作をしている、たんぽぽの家、Good Job!センター香芝のメンバーやスタッフも参加し、安藤さんを交えて話し合うことで、創作するときの身体の使い方を見つめ直すことにつながった。
photo: Natsumi Kinugasa
※年度内に行った活動の一部を掲載しています